私と音楽 第四話:ベートーヴェン作曲交響曲第5番「運命」
会計事務所としての一つの繁忙期である確定申告業務の事後処理も終わり、ほっと一息つきました。3月決算の決算・申告業務までの嵐の前の静けさというか、繁忙期の谷間の平和を感じています。
私のストレス鑑賞法の一つは音楽鑑賞ですが、忙しい日々の疲れを癒したい時に、元気を出すために私が聞いている曲をご紹介しましょう。曲そのものの解説は簡単にとどめ、この曲と私の出会い、また、なぜ元気を出すためにこの曲を聞いているかをお話致しましょう。
<出会い・・・お金がなかったから買ったベートーヴェンのLP (^_^;) >
高校生になった頃、ある友人がクラシックのLPレコードは安いものもあると教えてくれました。確か、ポピュラーのLPが2,500円の頃に、1,000~1,500円ぐらいだったでしょうか。値段に釣られて何となく買ったのがベートーヴェンの交響曲第5番「運命」と第6番「田園」がカップリングされたLPでした。
<身体の芯が熱くなった>
運命の第一楽章は有名なフレーズが何度も出てくるわけですが、美しい旋律の第二楽章、躍動感と不安に包まれる第三楽章、そして、明るい解決を示す第四楽章と音楽が進んでいったのです。当時、青年期特有の鬱蒼とした気分に支配され、将来の不安感の強かった私は、第四楽章にすごく勇気づけられました。
「運命」は有名な「ジャジャジャジャーン!」だけではなかったのでした。第三楽章ではフーガ形式による同じ旋律の重なり合いで、悩みに悩んでいる様子を表現し、第四楽章で一気に意気揚々とした音楽に転換しています。音楽の時間での名曲鑑賞では「感動しますね」と先生に言われても何も感じなかったのですが、交響曲第5番「運命」を初めて聞いた時は、感動の余り身体の芯が熱くなったのを憶えています。暗い暗い三楽章の最後から、続けて演奏される第四楽章の冒頭の突然流れてくる壮大で明るいフレーズ、終わるようでなかなか終わらない長いエンディングに熱いものを感じたのです。
この曲を書いた頃のベートーヴェンは耳がかなり聞こえなくなっており、他の個人的な悩みもあり、遺書をも書き記していた頃の作曲で自分自身とも重ね合わせて、この曲を書いたのではないかと思います。
みなさんも気分の落ち込んだときには、是非ベートーヴェン作曲の交響曲第5番「運命」を聞いて元気を出して下さい。
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